審査員座談会「ISO14001 事務局の審査」

その3〜ガバナンスについて/全体管理

2018/3/26up

日時:2017年9月19日(火) 14:00〜
※過去に実施した座談会の中から、お客様に役立ちそうなテーマについて掲載しています
出席者:審査員A(進行役)、審査員B、審査員C、審査員D

※本文中の用語について、下記のように表記します。
ISO14001(環境マネジメントシステム)=EMS
ISO9001(品質マネジメントシステム)=QMS


7.ガバナンスについて


審査員A:
ガバナンスの話にいきましょう。ガバナンスとしての全体目標はどんなふうに聞いたらいい?
審査員C:
組織全体の目標だと、電力、水、廃棄物、それに加えるとすればCO2の排出量。これらを全体としてどう見ていますか、というふうに聞いてる。
エネルギーと材料と廃棄物に関しては、全体の収支と管理状況を僕は必ず聞いています。
審査員A:
普通は事務局(総務)でしか把握できていないところが多いからね。
ガバナンス、目標設定に着目した最初の質問としてはどんなものが一般的なの?
審査員B:
会社としてどんな目標を設定しているかという話と、それを具体的に展開するプロセスはどのようなものかという話なんだよね。組織によっていろいろあると思うから、その展開方法を確認しないと先に進めない。
審査員D:
マニュアルにその手順を組織がどこまで書いているかによって変わってくるんですよね。詳しく書いてあるとそれがほとんど頭に入った状態で質問に入れるんだけど、「◯◯規定」としか書かれていないと、審査に行ってから改めて確認しないといけない。
最近、特にそういう傾向がありますね。組織のマネジメントシステムの仕組の聞き取りのようになってしまうんですが、それがたぶんガバナンスの観点のところと一緒になっていると思うんですよね。
審査員C:
ビューローベリタスは、以前から環境側面の管理については、法について2段階で管理することになっていましたが、実はそれがすごく大事なんだよね。管理値を手前に設けて、そこで管理しておけば法の基準を超えない、つまりマージンを取っておかなくてはいけない。マージンが少ないときには、維持管理から目標管理に切り替えて改善に持っていくような指摘をするわけだよ。
例えば月に稼働日数の半分はpHをオーバーする排水が出て、必ずブザーが鳴っているというような状況を見たときに、維持管理だけでいいの?目標にしなくていいの?という話。
審査員A:
マネジメントシステムとしては、イエローランプが付いている以上、継続して放置されていれば不適合な状態と考える可能性が高くなるでしょうね。
審査員B:
あとは目標をどういうふうに各組織に展開するかということですね。
箇条8.1で運用管理の中に入れて、箇条9.1で評価して、問題のあったところは箇条10で改善する、という流れを各組織に振り分ける。
審査員A:
各部門への目標の展開について確認する中で、どういうときに不適合を出す可能性がある?
審査員D:
部門に振り分けたきり、その報告も上がってこなければマネジメントレビューにも書かれていない、というように全体ジャッジがないときがあるんですね。達成状況はジャッジしているけど、全体にガバナンスが効いてないというケース。
例えば部門別に各々削減した廃棄物量を合計しても全体目標に足りない、というような。
審査員C:
目標ってコミットメントほど強くないから、達成できなければ目標を変えても構わないんだけどね。
審査員D:
例えば、未達が3カ月続いたら報告書が要る、というルールになっているのに報告書が出ていないのは不適合。
審査員A:
組織で決めたルールを自分で守っていないということですね。
審査員D:
そうです。要するに未達であったり何か問題があったときに、対応ルールが決まっているはずなのに実施されていない。
審査員A:
こういう各部門の目標展開というのは、組織は手順やルールを決めているものなんですか。
審査員B:
行動計画書や環境マネジメントプログラムのフォーマットがあって、各部署はそれを使って自部門の目標を書いて計画を立てるところは多いですね。
審査員D:
部門で著しい環境側面を決めて目標のジャッジをするところもあれば、それを全部事務局が吸い上げて、全体で著しい環境側面だとか目標のジャッジをしてるところ、評価をすところもあるから、組織でルールを決めておかないとわからなくなりますよ。
審査員A:
それも含めて事前に話を聞かないとわからないね。
審査員D:
不適合に対する是正処置については、著しい環境側面とか目標設定評価だとか、マニュアルにダイレクトに書いている組織もありますよ。展開の場合、仕組みとしては箇条4.3で規定を定めておかなくてはいけないのではないかな。
審査員B:
目標もいろんなパターンがありますね。工場なら廃棄物、電力、外向きへは物流や社会貢献、地域貢献の話まで。

8. 全体管理


審査員A:
全体管理の話に入ります。事務局が当事者である場合、サイト巡回を行って全体感をつかんだ後に、設備ごとにどの部門を審査するかの当たりを付けるということでしたね。このときに何を特に確認していますか?
審査員D:
部門審査の中ではそこが担当するものを見ればよいのだけど、事務局が担当しているのは担当が決まっていない「その他全部」になってしまうから、漏れが出てはいけない。だから、サイト巡回するときに敷地のレイアウト図をもらっておくと良いよね。
審査員C:
設備配置図、環境設備配置図、排水経路図とかだね。そのうえで責任範囲の振り分けを確認して、事務局が管理すべきところ、ファシリティーやユーティリティーについてはまず全部チェックする。
水関係で特に大事なのは、敷地の外に出る最終排水溝なんだよな。これは特に見ておかないと。だからレイアウト図には排水、敷地の境界の範囲を入れておいて欲しい。
審査員A:
ガバナンスから来る維持管理について、事務局に対する審査で聞きたいこと、確認したいことは?
審査員C:
遵守評価ですね。部門の排水管理がされているかは事務局がチェックする場合が多い。
遵守義務を聞くときに、今度は自主基準値がどうなっているかも必ず聞いてるよ。自主基準値は遵守義務基準よりも厳しいところに、つまりマージンを取れるような仕組みになっていないと、すぐに法律違反することになるから。
審査員D:
ガバナンスの観点なので著しい環境側面の決定の仕組みの確認も必要ですね。
これはもう今は要求事項になってるんですよね。著しい環境側面をどうやって決めるかというのは、基準も含め全部文書化しろと書いてある。
審査員A:
著しい環境側面の決定の時点で既に法規法令は関わっているんだけど、基本的に法律はもう守れてるのが前提として考えるから、これ以上悪くしないように、という形で維持管理に行くわけですね。




 

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