米国食品安全強化法の概要(第4回(最終回))

2013/5/30up

最終回となる当記事では、前回(第3回)に引き続き、米国食品安全強化法(Food Safety Modernization Act:以下FSMA)の主要規定を解説いたします。


(3) 米国食品安全強化法〜主要規定の解説

FSMAの主要規定
@ FDAへの食品関連施設の登録の更新制の導入(FSMA102条)
A 登録施設に対してHACCP手法を取り入れた措置の義務付け(FSMA103条)
B 米国の食品輸入業者に輸入食品の安全検証を義務付け(FSMA301条)
C 任意適格輸入業者プログラムの導入(FSMA302条)
D FDAに輸入食品に対して証明書要求権限を付与(FSMA303条)
E 高リスク食品のトレーサビリティーの強化(FSMA204条)
F 第三者監査制度の立ち上げ(FSMA307条)
G FDAによる試験検査機関の認定制度の立ち上げ(FSMA202条)
H FDAによる外国施設の検査強化(FSMA201条、306条)



米国食品安全強化法の概要

F 第三者監査制度の立ち上げ(FSMA307条)

輸入時の証明や、任意適格輸入業者プログラムに参加するために必要な証明を行う第三者監査制度が設けられることになりました。この中で、第三者監査人は、外国政府、外国政府の代理、外国の協同組合、その他の第三者機関などがなることができる予定です。第三者監査人の認定は、FDAが承認する認定機関が主に行う予定です。

第三者監査人の業務は、法的監査と助言的監査に分類されています。
・法的監査とは、ある組織が食品安全近代化法への順守を判断する監査です。その監査結果により、組織によって製造、加工、包装、あるいは、保管された食品が適合証明を受ける資格を有するか、あるいは任意適格輸入業者プログラムに基づく施設証明を受ける資格を有するか決定されます。
・助言的監査とは、ある組織が食品安全近代化法への遵守及び適用すべき業界基準や慣行を順守しているかを判断する監査です。この監査結果は、内部的に使用されることを目的としています。


G FDAによる試験検査機関の認定制度の立ち上げ(FSMA202条)

食品の試験検査は、FDA の承認を受けた認定機関の認定を受けた試験所が行うことが要求されています。すなわち、この規定の施行後は、輸入警告(import alert)によりFDA に試験結果を求められた場合は、認定試験所に依頼し、その試験結果を提出しなければならなくなります。試験所の認定は5年ごとの更新が必要になります。
試験所が認定を受けるためには、FDAの承認を受けた認定機関に申請する必要があります。
試験所の認定基準には、以下が含まれています。
・適切なサンプリング法、分析法(迅速分析法を含む)、商業的に実施可能な分析法に従っており、分析報告書が真実かつ正確であることが証明されていること
・内部品質システムが確立され維持されていること
・試験所認定のための分析、及び、その他の活動に関する苦情などを評価し、迅速に対応する手続きが存在すること
・サンプリング法、分析法を実施する個人は、訓練及び経験によって適任である資格をえていること
・その他、適当と判断する事項が満たされていること


H FDAによる外国施設の検査強化(FSMA201条、FSMA 306条)

FDAによる米外国の食品関連施設への検査は、FDAの人員、及び、予算不足から、これまでは十分には行われていませんでした。バイオテロ法(2002年施行)に基づいてFDAに登録された食品関連施設は、2011年1月13日時点で、米国外に25万4,088施設あります。しかしながら、2010年度(2009年10月〜2010年9月)に検査を受けた米国外の施設数は、400以下であり、日本の食品関連施設に対して検査が行われることはほとんどありませんでした。そこで、306条、及び、201条において、以下のような強化が規定されました。

306条では、登録外国施設の検査を促進するために外国政府と協定、合意を結ぶ権限がFDAに付与されています。商務省は、FDAと連携して、米国に輸入される水産物の原産国あるいは輸出業者の施設へ1名以上の検査官を派遣することが出来ます。このとき、当該国あるいは当該輸出業者には報告書に対する反論の期間として30日が与えられています。

また、201条は、高リスクの施設や入国港を特定し、既知の安全リスク、過去の法令順守状況、施設の危害分析の厳格性や有効性に基づき施設を検査する諸資源をFDAに対して配分することを義務付けています。米国内の高リスクの施設は本法制定から5年間に1度、それ以後は3年ごとに検査しなければならなくなります。米国内の低リスクの施設に対しては本法制定から7年間に1度、それ以後は5年ごとに検査しなければならなくなります。

FDAでは、米国に食品を輸出する日本の施設に対し、住所などの登録情報の確認を実施し、2012年には数十件規模の検査に入りました。なお、FDAの検査を拒否、制限、遅延した外国施設からの食品の輸入は拒否されることになっていますので注意が必要です。


今後、対米輸出を行う日本国内の食品関連施設については、少なくとも、HACCP手法を取り入れた措置を実施しなければ、輸出ができなくなることが確実で、食品関連施設は、早期にHACCP手法導入の必要性が発生すると考えられます。ISO22000FSSC22000といったHACCP手法がベースとなっている規格の認証を取得している施設はその要求の大部分を満たしているということも言えるでしょう。

全4回にわたってお届けした当連載は、今回でひとまず最終回となります。ご愛読ありがとうございました。
FSMAの詳細については未発表の部分も多く、また、ジェトロがFDAに提出したパブリック・コメントへの対応なども注目されるところです。今後もウェブサイトなどで最新情報を随時お伝えしてまいります。


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