審査員コラム「要因未知の問題を解くための教育・訓練」

ISO9001/ISO14001/OHSAS18001 主任審査員 土屋 通世

2014/6/27up

ISO審査において組織が実施している教育の内容を伺うと、当該企業の必要とする固有技術の継承・補充という観点からの教育が殆どを占めています。非常に高い技術を必要とする、もしくは、慎重な安全管理が必要である組織では当然必要な教育と思われます。団塊世代から次の世代への技術や経験の継承は各組織にとって大変重要な問題とされてきましたが、昨今、信頼度が高いとされていた企業・組織における思いもよらぬ重大事故のニュースに接することがあります。先に述べたような技術や経験の継承が充分ではなかったことが、原因の一部にあるのではないかと思っています。

では、団塊の世代はどのようにしてそうした技術や経験を身につけていったのだろうかと考えてみます。それは先人からの教育だけによるものでしょうか。団塊の世代が成長する時代に、現在のような教育資料は整備されていなかったのではないでしょうか。技術的に解明されていない部分も多く残っていた時代だったでしょう。そんな中で、実際に起きる現象から学び、技術として整理し、経験として蓄積していったものと思います。それが教育の重要な役割を果たしていたのではないでしょうか。

そう考えると、現在の教育の在り方に疑問が湧きます。既に蓄積された固有技術の教育のみではなく、本人にとって未経験の事実に遭遇した時に、その現実から学んでいく力を育てる教育も併せて行うことが喫緊の課題と考えています。

これからの組織にとって、従来の事業領域にとどまりながら成長を持続することは不可能です。未経験の領域に発展の場を求めていかないと組織としての存続が厳しいことは明白でしょう。先人からの教育を受けられない領域での問題に取り組んでいけるようになるための教育。即ち、事象から本質を学ぶという教育、要因未知の問題を解く訓練を組織において進めることが必要ではないかと思います。このようなことについて組織の皆様と直接意見交換していくことも審査員として重要ととらえています。

 

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