審査員コラム
「効果の上がるISOマネジメントにするために−人間をもっとよく理解しよう−」連載第1回

ISO9001/ISO14001 主任審査員 寺澤 壯一郎

2014/7/25up

どんな仕事でも、自分が支配している限りは愉快であり、自分が服従している限りは不愉快だ。
電車の運転手は、バスの運転手に比べると幸福ではない。
アラン(幸福論)


1.はじめに
1995年以来、ビューローベリタスのISO審査員として多くの組織を審査してきた中で、ISOマネジメントの導入効果をあまり上げていない組織に接する機会が何度かありました。「ISOも人間を中心とするマネジメントである」という点について、経営者層、管理者、及びISO事務局など関係者の認識の薄さが一因ではないかと考えられます。そこで本連載では、ISOマネジメント並びに組織経営に役立つと思われる行動科学者の「人間とマネジメント」に関する研究成果を紹介したいと思います。

2.人間を中心とするマネジメントを理解しよう!
(1)レンシス・リッカートの「新しいリーダーシップ」
リッカートは1940年にプルデンシャル生命保険会社を実験台に選び、高い生産性のグループと低い生産性のグループの監督者のリーダーシップについて研究しました。
研究結果によると、高い生産性を上げた監督者の方法は「仕事の大綱は説明するが、細かなことは部下に任せ、いちいちその進捗はチェックしない」、そして人間観も「部下は圧力をかけなくとも、十分やっていくだけの責任感と能力を持つ」と考えています。これに反して低い生産性の監督者の方法は「厳重な統制を行い、部下のやり方が気に入らなければ、直ちに口を差し挟み、まごまごしていると自分でやってしまう」というものでした。
リッカートは「長期的に生産性を上げるためには、働く人の自己統制力を信頼する監督、働く人の欲求を重視するタイプの方が効果的なリーダーたりうる」ということを主張しています。そして、経営者はとかく動機づけや、人間関係をないがしろにしがちですが、この分野はまだまだ改善の余地が多くあることを示したのです。

次回はダグラス・マグレガーの「『X理論とY理論』からZ理論へ」を紹介します。

(続く/本連載は毎週金曜日に掲載します)
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