米国食品安全強化法の概要(連載第3回)

2013/5/20up

前回(第2回)に引き続き、米国食品安全強化法(Food Safety Modernization Act:以下FSMA)の主要規定を解説いたします。


(3) 米国食品安全強化法〜主要規定の解説

FSMAの主要規定
@ FDAへの食品関連施設の登録の更新制の導入(FSMA102条)
A 登録施設に対してHACCP手法を取り入れた措置の義務付け(FSMA103条)
B 米国の食品輸入業者に輸入食品の安全検証を義務付け(FSMA301条)
C 任意適格輸入業者プログラムの導入(FSMA302条)
D FDAに輸入食品に対して証明書要求権限を付与(FSMA303条)
E 高リスク食品のトレーサビリティーの強化(FSMA204条)

F 第三者監査制度の立ち上げ(FSMA307条)
G FDAによる試験検査機関の認定制度の立ち上げ(FSMA202条)
H FDAによる外国施設の検査強化(FSMA201条、306条)


米国食品安全強化法の概要

B 米国の食品輸入者に輸入食品の安全検証を義務づけ(FSMA301条)

本規定は、水産物HACCP、ジュースHACCP義務付けの対象となる登録施設には適用されません
(低酸性缶詰食品については、微生物危害に関してのみ措置済みとしての扱い)。
これらのプログラムは、既に類似の予防的管理措置が義務付けられているからです。

外国供給業者検証プログラム(Foreign Supplier Verification Program)として、米国への食品輸入業者に対して、米国外の食品製造業などの安全性について検証を行うことが求められています。
検証は、以下の3つのポイントになります。
・加工食品の場合は、HACCPプランに従った製造方法(FAMA103条)に対して、また、農産物の場合は、生産収穫に基づく最低基準(FSMA105条)に対して順守されているか
・輸入食品に不良はないか
・輸入食品に不当表示はないか

この外国供給業者検証プログラムの下で実施される検証活動の事例としては、出荷記録の監視、ロット毎の製品規格への合格証、毎年の現地監査、国外供給業者のHACCPプランの確認、定期的な試験と出荷時のサンプリングなどが挙げられています。


C 任意適格輸入業者プログラムの導入(FSMA302条)

適切な輸入業者からの米国への輸入を促進することを目的として、任意適格輸入業者プログラム(Voluntary Qualified Importer Program)が導入されます。この運用は、認証を受けた施設・工場からの輸入食品を提供する輸入業者のみに適用されます。また、この認証は、認定を受けた第三者機関から提供されます。

当該プログラムへの参加申請を判断する場合は、以下の要素に基づいて輸入食品のリスクを考慮することが要求されています。
・輸入される食品の既知の安全リスク
・適宜、当該輸入業者が使う外国供給業者の順守履歴
・指定された食品に関して、米国の食品安全基準を順守することを保証する、輸出国の規制システムの能力
・外国供給業者検証プログラムの要件に関する当該輸入業者の順守状況
・施設の記録保存・試験・検査・監査、食品のトレーサビリティー、温度管理、輸入業者の仕入れ慣行 ・食品の意図的な不良の潜在的リスク
・FDAが適切と判断するその他全ての要素


D FDAに輸入食品に対して証明書要求権限を付与(FSMA303条)

FDAに対して、必要な場合には、食品の輸入に際し、政府またはその代理の機関から認定を受けた第三者監査人の証明書や保証書を要求する権限を与えました。証明書や保証書としては、出荷時の仕様証明書や、対象食品の認証された製造、加工、包装、保管設備の一覧などが考えられています。必要性に関しては、以下のような輸入食品のリスクによって決定することが決められています。
・該当の食品に関連する既知の食品安全リスク
・該当食品の起源となる国、領域、地域などに関連する既知の食品安全リスク
・その他の科学的、リスクに基づく客観的な情報から、FDAにより認められたリスク


E 高リスク食品のトレーサビリティーの強化(FSMA204条)

食品のトレーサビリティー強化を目的として、2011年9月にFDAは、食品供給の中で食品を追跡する代理店、及び、産業界の能力を強化するために、パイロットプロジェクトを発表し、実施されてきました。この中では、リスクの高い食品への記録管理の要件も検討されています。また、プロジェクトの設計にあたり、トレースのために有用であるデータの種類を含め、迅速かつ効果的な食品のトラッキングとトレーシングのための方法を探究し、実証することなどが考慮されています。
なお、バイオテロ法の記録保存義務に加え、「高リスク」食品に指定される食品を製造・加工・包装・保管する施設が、2年間の記録保存義務を課される予定になっています。


今後、対米輸出を行う日本国内の食品関連施設については、少なくとも、HACCP手法を取り入れた措置を実施しなければ、輸出ができなくなることが確実で、食品関連施設は、早期にHACCP手法導入の必要性が発生すると考えられます。ISO22000FSSC22000といったHACCP手法がベースとなっている規格の認証を取得している施設はその要求の大部分を満たしているということも言えるでしょう。

次回(最終回)は、主要規定のF〜Hを解説いたします。


・ISO22000(食品安全マネジメントシステム認証) 業務ご案内
・FSSC22000(食品安全システム認証) 業務ご案内


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